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新浦安ホテル建設予定地をめぐるバブル取引

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7月22日のNHKや翌日の毎日新聞や千葉日報報道によると、松崎浦安市長は、UR・都市再生機構(以下UR)が学校法人に売却した土地がすぐに転売され、ホテルの建設計画が進んでいることに周辺の住民の間で不安が広がっているなどとして、UR側に対し経緯を説明するよう文書で要請したという。

浦安市によると、URは、浦安市明海の3ヘクタールあまりの所有地で、了徳寺大学の敷地として貸していた土地を去年6月に了徳寺大学/了徳寺学園(以下まとめて了徳寺)へ売却したという。「引き続き大学の敷地として使われるようにして欲しい」との浦安市の要請にもかかわらず、URは条件を付けずに売却し、了徳寺側は買い取った同日に複数の不動産会社に転売し巨額の利益を手にしたという。松崎市長は、「法的には問題がないが、社会通念上は大いに疑問があり、残念だ。公的な機関の使命に立ち返った対応を求めたい」と述べたと報道されている。

ここで話題になっている土地は、我々パークシテイ東京ベイ新浦安Solのマンションの住民が問題視している(仮称)新浦安ホテル計画の建設予定地も含んでおり、我々もこの問題を看過できない。また、浦安市の「引き続き大学の敷地として使われるようにして欲しい」という主張は我々が繰り返して主張している、「建設物用途の混在化と敷地の細分化等による環境悪化回避」の浦安条例の精神そのものである。

そこで今回の報道を踏まえ、住民の方でも登記簿を丹念にあたり調査を進め、新聞報道と合わせて本件の分析を進めてみた。まず土地売買の流れとバブル価格取引を見てみたい。(下図)

まずひどいのが同日売買取引である(一次売買と二次売買)。69億円規模の売買が2015年6月25日に成立するためには、綿密なすり合わせが必要であり、了徳寺大学/学園と多摩中央産業、ジャパンエステート社が事前に示し合わせていたと思われても不思議でない。URが現金を受け取らないと一次売買は成立せず、所有権の移転登記ができないのでURの当日の入金確認、了徳寺や不動産業者への所有権移転登記は、複数取引者間の綿密な連係プレーの下で行われたことが想像に難くない。そうならば、URも二次売買が行われることを知っていたことになり、浦安市の大学用地としての継続使用の要請を無視したことになる。


クリックすると大きな図をご覧いただけます。


次に問題になるのが、価格である。了徳寺学園→多摩中央産業、ジャパンエステートと土地の所有権が移るにつれ、なんと土地価格が1日のうちに1.76倍になってしまっている(7月23日毎日新聞報道)。これは同日取引なので、登記所の開所時間や入出金確認、登記移転時間も考えると、ものの4時間くらいの間に価格が1.76倍になってしまったことを意味する。URは国民の財産を保全しなければならない立場なのに、もしURが本当に一連の取引の流れを知っていたのなら、了徳寺側には安く売り、事前に業者と示し合わせて手際よくバブル取引を幇助したことになるのではないか。仮に了徳寺大学・学園の持っていた総額69億円の土地が全て1.76倍で売れたとすると、売却代金は121億円にもなり、了徳寺側が手にした金は売買差額だけで52億円になる。

今、自民党政権が最低賃金の値上げや同一労働同一賃金などの社会的な弱者保護、救済の政策を必死に行なおうとしている。上記のバブル取引が本当に起こったことならば、URは、真面目に汗水垂らして働いている多くの国民のことをなんと思っているのであろうか。URは、国策の独立行政法人であり本来国民のために働くべきであろう。この金額レベルは甘利議員のスキャンダル問題のレベルではない。もし一連の流れを知りながら取引を止めなかったのなら、URは、市の要請を無視して土地の切り売りを看過し、意図的に国民の利益を毀損し、了徳寺側に巨額の利益が落ちるようにはからってバブル土地取引を助けたのではないかと糾弾されてもしょうがないのではないか。

次が了徳寺である。「建設物用途の混在化と敷地の細分化等による環境悪化回避」の浦安条例の精神をなんと心得ているのであろうか。今年の春先に我々が問い合わせるまで美術館と迎賓館建設計画中止を伝えず、土地を切り売りした。登記簿を丹念に見ると、昨年3月24日現在、8箇所に分筆されていた土地が、今年5月26日の野村マスターファンドの土地取得までに、なんと25箇所に細かく刻まれてしまっている。了徳寺の土地は本来、大学用地として使うべく、URから定借を受けていたのではないか。大学は次世代の有為の若者を育てるのが本分であろう。土地転がしで金儲けをするところではないであろう。了徳寺の良識と社会性を問う

以上


寄稿: パークシテイ東京ベイ新浦安SOL自治会の新浦安マンション計画対策部会


 
 
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